2015-06
情熱大陸で沖永良部島のえらぶゆりが放映されました!!
インフィオラータ 花絵師 藤川 靖彦さん!
2015.6.21(日)の放送で、藤川さんが沖永良部島でインフィオラータを製作したときの様子が放送されました。
国頭小学校の生徒さんたちと、ガジュマルの下で製作しました!
インフィオラータに、えらぶゆりを使っていただいて、本当に立体的な素晴らしいアート作品になりました!
情熱大陸 藤川さんの放送は、番組サイトで見逃し配信中です!
是非ご覧ください!
配信期限:2015年6月28日(日)22時45分まで
http://www.mbs.jp/jounetsu/
Youtube
https://www.youtube.com/watch?v=4AYzmi4pkWk&feature=share
【第2回】生産者紹介
いよいよユリ球根収穫の時期が近づいてきました。
本年の球根の出来は、定植後の長期渇水による発芽不良等、早期から球根肥大が悪いのではないかと言われていました。しかし2月後半から定期的な降雨と日照により生育は回復し、6月に入ってからも葉枯病の発生がなく順調に生育し、今、熟期に入ってきています。
今回は、沖永良部花き専門農業協同組合 ゆり部会 北原 茂敏さんをご紹介いたします。
Q:ゆりを作って何年になりますか?
A: 20年
Q:ゆりを作ることで、一番気をつけることは何ですか?
A:病害虫防除です。
Q:後継者に伝えたいことは?
A:ゆりを絶やさないように(永良部農業の基本作物)
Q:これからのえらぶゆり生産の課題は何だと思いますか?
A:永良部ゆりを知らない方がたくさんいます、知名度アップを図り販路を広げたい。
テッポウユリは仏花のイメージが強いです、仏花から脱却できるような品種を育成して行きたい。
次回は、ユリ球根の掘り取り様子を紹介する予定です。
【第3回】ゆりの増産に伴うトラブルとその対策
昭和40年代、国内外ともに需要が高まるにつれ、ゆりの栽培熱が高まり新規参入者も増え、名実ともにゆりの島になっていきます。
一方、急激な増産に伴い品質の低下や病害の発生等新たな課題に直面していきます。
ゆりの球根生産で最も注意を払わなければならない点は、ウィルス病対策であります。
ゆりの種球は木子やリンペンで育てますが、従来のリンペンばら播き栽培ではウィルス病株の抜き取りが徹底できず、栽培ほ場で抜き取り率が高まり収益性を低下させると共に、出荷球にウィルス球の混入が多くなり取引先からクレームの対象となりました。
ゆりのウィルス病は球根では判別ができず、購入先の温室で正常な花が咲かない等の問題をおこします。
ゆり球根を輸出するには国の検疫を受けなければなりません。3月~4月、ゆりの栽培ほ場で植物防疫官による「輸出百合栽培地検査」を受け、合格したものでなければ販売できない仕組みとなっております。
然し、急激に生産拡大したゆり栽培は、種球の管理やウィルス株の抜き取りが徹底できず、栽培地検査に不合格となるほ場が増えていきました。
改善策として、鹿児島県農業試験場では優良種球生産の手法として、母系システムによるリンペン繁殖法を推進し、品質改善が図られていきました。
それは通常親子リンペンと呼ばれ、ウィルス病の識別のしやすい親球とリンペンを並べて植え、親株に病徴が生じていたらその子であるリンペンを全て抜き取ることで健全な種球を育てることができます。
併せて、ウィルス病伝染の媒体となるアブラムシの防除やほ場管理を徹底する。これにより優良系統で、品質の均一な種球を増殖することができる方法で、今でもゆりづくりの基本技術として定着しています。
その他、ネダニの発生や球根腐敗の発生等幾多の障害が発生しましたが、その都度関係機関の研究・指導により対策が講じられ克服してきました。
ゆりづくりは、優良種球の生産から病害虫の防除、ほ場の土づくり、排水対策、除草・肥培管理等細心の管理で美しい花を咲かせることができます。
また、消費者の嗜好にあった品種の育成も求められており、鹿児島県農業試験場が国のゆり育種指定試験として、本島に試験圃場を設置し新品種育成に取り組んでいます。
本島の農業生産額に占めるゆりの割合は高く、重要な経済作物として栽培され、種苗商社を通し国内の切り花農家や輸出品として販売されています。
次回は、ゆりの販売体制について記述します。